会社の共有電話帳の作り方|スタッフの携帯と店の電話帳をひとつにする手順

お客様の電話番号が、受付の電話機の電話帳、社長の携帯、営業担当の携帯、紙の顧客カードにばらばらに入っている。誰かが番号を直しても、ほかの場所は古いまま。小さな会社ほど、この状態は珍しくありません。この記事では、会社の共有電話帳を作る一般的な方法を三つ比べ、作るときの手順と決めごとを整理します。そのうえで、整備工場や板金工場、中古車販売店で、電話帳と顧客台帳を二重に直さずに済む形を考えます。
会社の共有電話帳とは
会社の共有電話帳は、社員の誰もが同じ連絡先の一覧を見て、同じ番号に電話できるようにするための電話帳です。個人の携帯の連絡先との一番の違いは、「誰かが直せば全員の画面が変わる」ことにあります。お客様が携帯の番号を変えたとき、受付が一か所を直せば、社長の携帯にも営業の携帯にも新しい番号が反映される。これが目的です。作り方は大きく分けて三つあります。表計算ソフトのファイルを社内で共有する方法、クラウドの連絡先サービスで社員の携帯に配る方法、そしてビジネスフォンの主装置に共通の電話帳を持たせる方法です。どれを選ぶかは、社員の人数、電話をかける端末が携帯か固定電話か、お客様の数で決まります。社員が5人以下でお客様が数百人なら表計算でも回りますが、お客様が数千人になると、検索や更新の手間で行き詰まります。
共有電話帳を作る3つの方法の比べ方
共有電話帳の作り方は、それぞれ向いている会社が違います。表計算ファイルは、費用がかからず今日からでも始められます。一方で、電話をかけるときに番号を見ながら手で押すことになり、着信したときに名前を出す役には立ちません。クラウドの連絡先サービスは、社員の携帯の電話帳に会社の連絡先を配れるので、携帯に着信したときに名前が出ます。ただし社員の私物の携帯に入れる場合は、退職したときに消せるかどうかを先に確かめる必要があります。ビジネスフォンの主装置の電話帳は、会社の固定電話のどの電話機でも同じ名前が出ますが、登録できる件数に上限があり、登録は主装置の画面か専用のソフトから行う機種が多く、気軽には直せません。一つの方法だけで全部をまかなおうとせず、正本をどこに置くかを先に決めることが、共有電話帳づくりで最初にすべきことです。
| 方法 | 費用 | 着信時に名前が出るか | 向いている会社 |
|---|---|---|---|
| — | — | — | — |
| 表計算ファイルの共有 | ほぼなし | 出ない | 社員が少なく、電話をかける側が中心 |
| クラウドの連絡先サービス | 無料から月額制まで | 社員の携帯なら出る | 外回りが多く、携帯で受ける会社 |
| ビジネスフォンの共通電話帳 | 主装置による | 会社の固定電話なら出る | 固定電話で受けることが多い会社 |
少人数の会社ならどれを選ぶか
社員が3人から10人ほどの整備工場や販売店なら、電話を受ける場所で選ぶのが分かりやすい方法です。お客様からの電話を受けるのがほとんど店の固定電話なら、固定電話で名前が出る形を優先します。社長や営業が外で携帯に受けることが多いなら、携帯に名前が出る形を優先します。両方あるなら、正本を一か所に決め、そこから固定電話側と携帯側に配る形を考えます。迷ったら、まず受付の電話から。
共有電話帳の作り方の手順
共有電話帳は、いきなり登録を始めず、ばらばらの番号を集めて重複を消すところから始めます。手順は5段階です。まず、受付の電話機、社員の携帯、紙の顧客カード、名刺などから、番号を全部書き出します。次に、同じ人や同じ会社の番号を並べて、重複と古い番号を消します。三つ目に、入れる項目を決めます。名前、読み方、会社名、電話番号の種類(自宅、携帯、会社)、メモ程度に絞るのが長続きのこつです。四つ目に、正本を一つ決めて、そこに登録します。最後に、誰が、いつ、どう直すかのルールを決めて社内に伝えます。手間がかかるのは二つ目の重複の整理で、お客様が数百人いれば、半日から一日は見ておいたほうがいいでしょう。ここを省くと二重登録だらけの電話帳になります。
入れる項目の例
- 名前と読み方(同じ名字の区別に要る)
- 会社名(法人のお客様と取引先)
- 電話番号と種類(自宅、携帯、会社)
- 家族のつながり(同じ家の別の番号)
- 一言メモ(取引先なら担当の部署など)
直すときのルールの例
- 直してよい人を決める(全員か、受付と事務だけか)
- 直したら日付を残す
- 退職や異動のときに、私物の携帯から会社の連絡先を消す手順を決める
共有電話帳でよくある失敗
よくある失敗は三つです。一つ目は、項目を欲張ること。住所、誕生日、車の情報まで入れようとして、登録が面倒になり、誰も更新しなくなります。電話帳は電話のための道具と割り切りましょう。二つ目は、正本を決めないこと。受付の電話機と社長の携帯の両方で直していると、半年もすればどちらが新しいか分からなくなります。三つ目は、作ったことを社内に伝えないこと。新しく入った人が自分の携帯に番号を入れ始めたら、また元のばらばらに戻ります。
作るのは一日。保つのは毎日。共有電話帳は、作ったあとの決めごとのほうが大事です。
電話に出る前に、お客様が分かる。デジクラは月額9,800円~(税別・別途初期費用)
日本カーネット株式会社 03-5256-7877(平日 9:00〜12:00/13:00〜18:00)
整備工場・板金工場・中古車販売店の共有電話帳で困ること
整備工場や板金工場、中古車販売店の共有電話帳には、ほかの業種にはない難しさがあります。お客様の数が多いこと、家族で何台も車を持っていること、そして顧客台帳がすでに別にあることです。
家族の番号もそうです。一軒の家に車が3台あれば、父親の携帯、母親の携帯、自宅の固定電話と、同じ家から三つの番号でかかってきます。電話帳に別々の人として入っていると、母親からの電話なのに画面には知らない番号として出て、受付は「どちら様でしょうか」と聞き、名前が分かったら今度は「どちらのお車でしょうか」と聞き、台帳をめくって3台のうちどれの話かを探す、という手順を毎回くり返すことになります。法人のお客様でも、総務の担当、運転する社員、代表番号と、番号はいくつもあります。
取引先の番号も悩みの種です。部品商、板金の外注先、陸送の業者、保険会社の担当。お客様ではないので顧客台帳には入れにくく、結局は社長の携帯にだけ入っている、という店がよくあります。社長が不在の日に部品商から電話があっても、受付は誰からか分かりません。取引先の番号も、お客様と同じ一覧に「取引先」と分けて入れておくと、受付が迷わずに済みます。
もっと大きいのは、顧客台帳との二重管理です。整備や車販の業務システムには、お客様の名前と電話番号がすでに入っています。そこに別の共有電話帳を作ると、お客様が番号を変えたとき、業務システムと電話帳の両方を直すことになります。どちらか一方を直し忘れれば、また番号がずれます。二度手間です。
共有電話帳の正本を顧客台帳にする
整備工場や板金工場、中古車販売店なら、共有電話帳の正本は顧客台帳にするのが一番手間がかかりません。お客様の番号はもう台帳にあるので、それを着信のときに引けるようにすれば、電話帳を別に作る必要がなくなります。日本カーネットのCTI「デジクラ」は、鳴っている番号を台帳と照らし合わせ、ブラウザの画面にお客様の名前を出す仕組みです。同じ家の携帯や自宅の番号は電話番号のグルーピングでひとりのお客様にまとめられ、どの番号からかかっても同じ名前が出ます。初めての番号は着信からそのまま顧客登録できるので、電話帳への登録を後回しにして忘れることもありません。受付と工場のように複数のパソコンやタブレットで同じ画面を見られます。月額は9,800円~(税別、別途初期費用)です。
DREAM POWER に登録したお客様の名前と電話番号は、デジクラの着信画面に出せます。台帳を二重に作らない形の詳細はDREAM POWER 連携のページをご覧ください。
よくある質問
Q. 共有電話帳は表計算ファイルで作ってもいいですか?
小さな会社なら十分です。社員が少なく、お客様が数百人程度までなら回ります。ただし着信したときに名前を出す役には立たないので、電話に出る前に誰か知りたい場合は別の仕組みが要ります。
Q. 社員の私物の携帯に会社の連絡先を入れても大丈夫ですか?
入れる前に、退職や異動のときに会社の連絡先を消せるかを確かめてください。消す手順を決めておかないと、辞めた社員の携帯にお客様の番号が残ります。
Q. 共有電話帳と顧客台帳は分けたほうがいいですか?
分けると、番号が変わったときに両方を直すことになります。整備や車販の業務システムに顧客台帳があるなら、それを正本にして電話の表示にも使う形が手間が少なく済みます。
Q. 同じ家の家族の番号はどう登録すればいいですか?
一人ずつ別に登録するより、ひとつの世帯やお客様にまとめて登録するほうが、どの番号からかかっても同じお客様だと分かります。
電話に出る前に、お客様が分かる。デジクラは月額9,800円~(税別・別途初期費用)
日本カーネット株式会社 03-5256-7877(平日 9:00〜12:00/13:00〜18:00)

